<天皇杯:G大阪2-1名古屋>◇準々決勝◇25日◇神戸ユ

 ピクシー名古屋の08年がクリスマスに幕を閉じた。19日ぶりの公式戦で、相手にいいようにパスを回されて2失点した前半で試合が決まった。優勝した99年度以来9年ぶりの4強入りはならなかった。これでドラガン・ストイコビッチ監督(43)を迎え大躍進を遂げた「ピクシー初年度」の全日程が終了した。

 ピクシー・サンタからのクリスマスプレゼントは届かなかった。J1で3位の名古屋はアジア王者でトヨタ

 クラブW杯で「世界3位」となったG大阪との天皇杯4強をかけたクリスマス・マッチに敗れ、今季の全日程が終了した。

 前半はG大阪の流れるようなパス回しに翻弄(ほんろう)され、ほぼ自陣での戦いを強いられた。前半13分にはFWルーカスのミドルを被弾し、先制を許す。さらに同22分には右からのクロスをDF中沢に決められ早々と2点のビハインドを背負った。

 今季リーグで、ナビスコ杯で何度も胸のすくような試合を演じたピクシー名古屋らしからぬ内容だった。中盤で思うようにパスがつながらず、得意とするサイド攻撃が機能し始めたのはようやく後半20分過ぎ。時すでに遅かった。

 公式戦はJ最終節の6日大分戦(九石ド)以来、19日ぶりだった。練習試合1試合挟んだとはいえ格下JFL相手で主力のプレー時間は35分。その間世界最強のマンチェスターUも含め世界3大陸の代表と計3試合を戦ったG大阪との試合勘の差が勝負を分けた格好となった。

 ストイコビッチ監督は後半23分までに3枚の交代カードを切って反撃モードに入った。同25分に途中出場のFW杉本が見事な左足ボレー弾を見舞って意地を見せたが前半の失点が重すぎた。

 「我々のターゲットはテンノーハイだ。(来年)1月1日の決勝まで行く」と話していた同監督の08年シーズンは、リーグ3位、ナビスコ杯4強、天皇杯8強という結果で終了。躍進を遂げたチームは26日、愛知に戻ってミーティングを行い、今季の活動を終える。