最強アマ軍団を自任するJFL王者ホンダFCが2日、リーグ連覇と天皇杯での「打倒Jリーグ勢」を今季の目標に掲げて始動した。JFLで敵なしだった昨季からのさらなる進化が、全員の共通認識。石橋真和監督(37)は、天皇杯でJリーグ勢に3連破して8強入りした就任初年度の07年の快進撃再現への意欲を表明。DF安部裕之主将(29)は「天皇杯で4強以上を狙います」とぶち上げた。JFLの開幕は3月15日で、ホンダFCはホンダロック(宮崎)と対戦する。

 アマ選手だけの企業チームが、今年もJリーグ勢を倒す。ホンダFCが、そんな夢のまた夢の実現に向かって、09年シーズンに船出した。

 今季の目標を聞かれた安部主将は、熱く語り始めた。「最後まで何が起こるか分からないのがサッカー」。

 現時点ではアマチームはACLには出場できないが、現実にホンダFCは、07年に東京V、柏、名古屋を破って8強入り。準々決勝で同年のJ王者鹿島に延長戦の末、0-1で惜敗した。ACLの出場権は、J1のリーグ戦の3位までと、日本中のサッカー選手が挑戦できる天皇杯の王者に与えられる。

 メディカルスタッフを除く全員が本田技研の社員のチームらしく、この日は午前に同社浜松製作所の作業着姿で「スタート(出陣)式」に臨んだ。世界的大不況のまっただ中の日本経済にあって、ホンダも「F1」や「鈴鹿8耐」からの撤退を表明するなど、未曾有の非常事態に陥っている。「そんな大変な中でも、サッカーをやらせてもらっている幸せをかみしめています。言い方は悪いけど、JFLの連覇は当たり前。その後の天皇杯で勝ち上がり、ACLに行くくらいのつもりでやります」と安部主将は言い切った。

 就任3年目の石橋監督の思いも同じだ。「安部の言うことは、決して大それた目標じゃない。闘志を燃やし、力を100%出し切って、1つずつ階段を上っていけば…」。のど元まで出かかった締めの1行を飲み込んだ。【大石健司】