モンテ8年目の生え抜きの意地で、開幕スタメンをゲットする。数少ない地元出身プレーヤーのJ1山形MF秋葉勝(25)が20日、リーグ開幕戦(3月7日、アウェー磐田)で念願だったJ1のピッチに立つ決意を語った。本職のボランチは、ポジション争いの激戦区。だが記念すべきJ1初ゲームに出場するために、キャンプで猛アピールを続けている。

 いつもはおとなしい秋葉が、闘争心むき出しのプレーを、今キャンプで数多く見せている。16日の福岡との練習試合では、公式戦さながらの気迫でボールを奪いにかかった。練習でも、ひとつひとつのメニューを若手のようにガムシャラにこなしている。「選手はみんなそうだと思いますが、先発にこだわりたいです」。表情を引き締めた。

 胸に秘める思いが、先発争いの原動力だ。昨季は佐藤健とのダブルボランチ。中盤で相手の攻撃の芽をつぶし、昇格に貢献した。だが、チームはJ1で戦うために、MFアンドレ・シルバを獲得するなど、ボランチを補強ポイントにした。悔しさを押し殺し「自分は弱い立場だと思いますが、反骨心としてやっていく」と闘志を燃やしている。

 いつも本拠地に多く駆けつけてくれる地元の知人たちに、J1のピッチに立つ姿を見せたいとの思いを、秋葉は強く持っている。「しっかり準備をして、活躍する姿を見せたい」と目を光らせた。ユース出身で、クラブの低迷期を知っている。だからこそ、クラブがこのままJ1に定着し、強豪クラブへ変ぼうするための力になりたい。ポジション争いに勝ち、ひと回り成長した姿で、開幕戦のピッチに立つ。【山崎安昭】