ぶっつけ本番でも大丈夫!

 日本代表FW岡崎慎司(23)が、リーグ再開前日の19日、清水の全体練習に約1カ月ぶりに完全合流した。20日の山形戦(15時、アウスタ)では、W杯アジア最終予選オーストラリア戦から中2日の強行日程にも、さらなる進化を目指して先発出場。リーグ戦2連勝中のチームを上昇気流に乗せる。

 サムライが、清水に帰ってきた。山形戦に向けた約1時間の非公開練習前のミーティングで岡崎は「(代表での)経験をチームにも還元できるようにがんばります」とあいさつ。この1カ月で輝きを増した「ジャパンブルーの9番」から「オレンジの23番」に、戦闘服を着替えて臨むリーグ再開戦へ気持ちを切り替えた。5月23日の新潟戦以来のチーム合流に「やっぱり(清水は)居心地がいいですね」と笑顔を見せた。

 フル出場したオーストラリア戦(メルボルン)から中2日で迎える。初冬のオーストラリアは気温9度だったが、日本は梅雨。20日午後3時の予想最高気温は25度、湿度は58%だ。往復約1万6000キロの移動の疲れも当然ある。それでも「疲れてるなんて言っていられない。代表から帰ってきてすぐに試合に出られることはうれしい」。どこまでも貪欲(どんよく)に話した。

 岡崎の活躍と、サッカーに対する真摯(しんし)な姿勢が、チームにも刺激を与えている。同期のDF岩下は「オカのレベルについていくことで、チーム全体のレベルアップにもなる」と精神面、技術面の“岡崎効果”に便乗するつもりだ。

 これまで通りの「岡崎キャラ」は健在だった。FW原は「スターになったのに、相変わらず鼻毛も出てて…。やっぱり変わってなかった」とうれしそうに笑った。代表の次は、もちろん愛する清水のために、ゴールを狙う。「僕はW杯予選で1点取っただけ。試しながらじゃなく、最初からガンガン飛ばしていく。それがスタイルですから」と4月25日(柏戦)以来約2カ月ぶりのゴールで、日本の新エースの実力を天下に誇示する。【為田聡史】