早くもゴン効果が表れた。コンサドーレ札幌への加入が決まった元日本代表FW中山雅史(42)を、複数のスポンサー企業がCMやPRキャラクターに起用したい旨をクラブに伝えていることが23日、分かった。全国区の知名度を誇る中山は広告宣伝にも効果抜群なだけに、問い合わせが相次いでいる。これまでは水面下での動きにとどまっていたが、札幌入り決定に、今度は企業間の争奪戦が開始される。

 中山の札幌加入決定で、新たなバトルが本格化する。スポンサー企業間でのゴン争奪戦が24日、火ぶたが切られる。クラブ関係者は「正式な話ではないですが、PRキャラクターとして起用できるのかなどと何度か確認されました」と各社の動きを明かした。

 Jリーグ随一の知名度を誇るストライカー加入を、支援企業も見逃すわけがない。ある企業関係者は「まずゴンさん。そこはどこも譲れないでしょう」と話す。正式決定を受け、各社が本腰を入れて宣伝キャラクターとしての起用に乗り出すのは確実だ。

 中山はこれまでも複数のテレビCMや企業のPRキャラクターを務めており、クリーンかつ闘志あふれるイメージは各企業にとって魅力十分だ。札幌の選手は毎年、主に地元スポンサーのイメージキャラクターなどに起用されている。ここにサッカー界のカリスマが加われば、引っ張りだこになるのは間違いない。

 中山加入で、チームへの注目度も一気に上がる。来季もJ2での戦いを強いられる札幌は、関心の低下も避けたいところ。北海道だけでなく全国のメディアも取り上げる素材の中山が各方面で露出すれば、おのずとチームのアピールにもつながる。メーンスポンサーニトリの一時撤退などで迷走したクラブ運営だったが、今度は一転して、支援企業からの熱烈なラブコールに悩まされそうだ。