昨年8月4日に急性心筋梗塞で亡くなった松田直樹氏(享年34)の追悼試合(松田直樹メモリアルゲーム)が22日、日産スタジアムで行われた。J2横浜FCのFW三浦知良(カズ=44)中田英寿氏(35)ら、松田氏が現役時代、日本代表や横浜、松本などでともにプレーした仲間が86人集まった。

 松田さんは親友のそばに寄り添っていた。発起人である元横浜FW安永聡太郎氏(35)が前半17分に技ありループを決めた。体勢を崩しながら右足でGKが届かないところへ。安永は「(松田さんが)おりてきました。現役でも決めたことがないようなゴール」と笑顔だった。直前に空を見上げると雲の間から太陽が見えた。雨の中始まった追悼試合。「ようやく顔を出したか」と松田さんが協力してくれたんだと力説した。1週間前から試合に備えたが、トレーニング中に左太ももを肉離れ。シュートはふらふらの状態で決めた。「足が万全だったら力が入ってだめだったと思う」。試合後のあいさつの途中で音声にノイズが入ると「直樹のいたずらです」と力を込めた。最後まで松田さんとの絆を強調していた。