<高校サッカー:開会式>◇30日◇駒沢

 東海大山形の「祭り」が幕を開けた。開会式では郷土色豊かな赤い花笠を掲げ、黄色に黒のストライプのユニホーム姿で入場。カラフルな行進で初出場をアピールした。DF矢萩万裕主将(3年)は「失うものは何もない。緊張感を持って戦える。お祭りにしたい」と晴れ舞台に意欲を見せた。

 地元プロチームの山形にも通じる全員守備、全員攻撃。登録30人の中には、FW高山悠斗、右MF山口幸弥(ともに3年)らモンテディオ山形ジュニアユース出身5人も名を連ねる。「最後まで諦めない姿に共感した」(矢萩主将)。今季昇格プレーオフを勝ち抜いてJ1復帰を決め、天皇杯でも東北勢81年ぶりの準優勝に輝いた山形から大きな刺激を受けた。

 チームは22日、山形を出発。静岡県の御殿場で国学院久我山(東京)や丸岡(福井)と練習試合をこなしてきた。過去2度、高校総体に出場もまだ全国勝利はない。県勢にとっても8年ぶりの初戦突破を目指す。初戦の相手、郡山は奈良県大会5戦無失点。矢萩主将は「守備が堅い相手をどう崩すか。集中して自分たちの力のすべてを出し切りたい」と闘志を燃やした。【佐々木雄高】