岩手・盛岡市出身の鹿島MF小笠原満男(31)が18日、震災で大きな被害を受けた同県大船渡市の母校・大船渡高を訪れ、被災した人たちを励ました。生徒や被災者に向け、色紙に「がんばってください」と書き込んだ。約40人が避難中の体育館にも足を運び「足りない物はありますか」と話し掛けた。同校によると18日現在、生徒24人の安否が不明。小笠原は「大変な状況なのに避難所の皆さんは『大丈夫です』と話してくれた。これから現場でいろいろ見て聞いて、何ができるかを考えたい」と心配そうに話した。

 これに先立ち、妻の出身地で隣接する同県陸前高田市の避難所も訪問。サッカー部の中学生と一緒に写真を撮るなどして励ました。テレビの取材に「自分の目で見て何かできることがないかと思って来ました。町を見たらよく行った場所や道がなくなり複雑な気持ち」と答えていた。

 関係者によると、小笠原は陸路、秋田経由で岩手入り。妻の家族の無事も確認したという。