石さん非情のてこ入れだ。J2札幌は4日、札幌・宮の沢で戦術練習などを行い、石崎信弘監督(53)が、主力組1トップにFW内村圭宏(26)を抜てきした。3日の栃木戦で同点弾を決めたFW横野純貴(21)は控え組となった。明日6日の北九州戦からホーム3連戦。ホームは5月29日の岡山戦以降1カ月以上も勝利がないだけに、よりシビアな視点でメンバーを選んでいく。

 石崎監督は栃木戦の横野について「99%がミス。点を取れば正解じゃが、それだけ。ボールが収まらん」と課題を挙げた。チームの得点はリーグワーストタイの10点。まだ得点力不足解消には至っておらず、ゴールした横野でさえも、内容が悪ければ、容赦なく先発から外す覚悟だ。

 この日、起用された内村は本来、今季のFWの軸。開幕戦出場後、右アキレスけん付着部炎に苦しんだが、復帰2戦目の前節栃木戦では途中出場でチャンスもつくった。調子は上がっており「ホームは函館でしか点を取ってない。今度こそドームで決めたい」と意欲を見せた。「DF裏への動きがあるしキープ力もある」と指揮官。東日本大震災による中断後、1トップの位置で先発したのは三上、宮沢、アンドレジーニョ、横野に続き5人目。内村の定位置復帰で前線の活性化を目指す。【永野高輔】