仙台DF菅井直樹(26)とMF角田誠(28)が今日27日の第35回みちのくダービー出場に黄色信号だ。菅井は左腸腰筋、角田は右足甲をそれぞれ痛め26日、仙台市泉サッカー場で行われた前日調整も満足に参加できなかった。

 仙台を支えてきた主力2人に、欠場の可能性が出てきた。20日の名古屋戦で決勝ゴールを決めた菅井は、その代償で左腸腰筋を痛めた。右サイドバックながら今季6得点。5月22日、今季最初のダービーでも決勝点を挙げたキープレーヤーの離脱は痛い。菅井は言葉少なに「何も言えない。痛みはあります」。

 角田は24日、磐田戦の前半序盤に右足甲を蹴られ、同ロスタイムに途中交代した。この日はランニングすらできない状況で「しゃべることはないですよ。かなり痛い。明日はどうか分からない」と足早にクラブハウスを後にした。山形小林監督も今季の仙台を支えてきた立役者と認めるボランチ。仙台首脳陣は悩ましい選択を迫られた。

 手倉森監督は「明日午後2時まで待つ。メンバーは20人で発表した」。菅井、角田のけがの状態をぎりぎりまで待つ。そのため、2人ゆとりを持ってメンバー発表を行った。

 唯一の救いはセンターバックのチョが紅白戦でスタメン組に復帰したこと。磐田戦のハーフタイムに右足内転筋を痛めたと訴え、25日までダービー出場が危ぶまれていた。練習後、クラブハウスを出てきたチョは日本語で「大丈夫。明日いけます」と笑顔だった。

 けが人続出の仙台だが、伝統の一戦で負けるわけにはいかない。MF梁副主将は「明日は大事な試合。総力戦ですよ」と引き締めた。【三須一紀】