清水のMF石毛秀樹(17)が、4日のナビスコ杯新潟戦でプロデビューする。2日、完全非公開の練習後にアフシン・ゴトビ監督(48)が先発出場を明言した。3月30日にプロ契約を済ませたばかりの高校生Jリーガーがクラブ史上最年少記録の更新を狙う。FW白崎凌兵(18)も先発予定で、若きオレンジ戦士が並び立つ。

 プロ契約を結んでわずか3日。石毛に出番がやってきた。2日、約90分間の完全非公開練習を終えたゴトビ監督は「先発で使う。プロデビュー戦となるので多くのファンがスタジアムに足を運び、彼をサポートしてほしい」と、新潟戦での先発起用を明かした。石毛も緊張した様子はなく「素直にうれしいです」と、笑顔を見せた。

 記録更新のデビュー戦になる。DF市川大祐(現J2水戸)が持つ17歳7カ月のクラブ公式戦最年少出場記録更新は確実。さらに1日の練習では3トップの左で調整。同位置でのプレーが有力で、98年にDF和田雄三(現清水スクールスタッフ)が決めた18歳14日のナビスコ杯クラブ最年少得点記録も大幅に塗り替える可能性もある。4戦3発と大活躍したU-17W杯でも同位置でプレーしており「やりづらさはない」。指揮官も「危険な場所に入って点を決めることができる」と、得点源として若武者を起用する。

 石毛は幼稚園年中からエスパルスのスクール入り。その後もジュニアユース、ユースと清水一筋で歩んできた。当時からアウスタには何度も足を運び、ピッチに立つことを夢見てきた。「プロになったからには早く試合に出て勝利に貢献したいと思っていた。記録だからではなくチームが勝つためのゴールを決めたい」少年の夢がかなう日が来た。アジア年間最優秀ユース選手に輝いた「メード・イン・エスパルス」の記念日を見逃すな。【前田和哉】