思い出のピッチを踏みしめる日が来た。4季ぶりの5連勝と首位奪取が懸かるJ2山形は今日30日、アウェーで東京Vと対戦する。敵地味スタは、中高時代にFC東京U-15、18に所属していたMF宮阪政樹(22)にとっては“聖地”。「ヴェルディだけじゃなく、F東(FC東京)のホームでもあるし、あそこで試合をしたくて練習をしていた」と懐かしそうに振り返っていた。

 中学の時、1度だけあこがれの舞台に立った。東京VとFC東京がしのぎを削る「東京ダービー」。その前座として、ジュニアユース同士の一戦に途中から投入された。「30分ぐらいしか出られなかった。だから今回出られたら本当にうれしい」。少年は目標だったプロとなり、再び味スタに戻ってくる。

 29日は主力組で軽めの調整。開幕から11戦連続のスタメンはほぼ確実となった。「(地元の)東京で試合をできるのは楽しみだけど、まずは勝つことだけを考えたい」。女手一つで育ててくれた母奈苗江さんも練馬から駆けつける予定。絶対に負けられない理由が出そろった。【湯浅知彦】