<J2:山形3-1福岡>◇第24節◇15日◇NDスタ

 山形は福岡に快勝し、J2ホームゲーム100勝をド派手に飾った。前半40分、DF石井秀典(26)がゴール前のこぼれ球を右足で押し込んで先制。勢いに乗った後半5分、MF永田亮太(27)のクロスをMF秋葉勝(28)が左足で合わせて2点目を奪った。さらに8分後、MF船山祐二(27)が左足でミドルを決めて勝負あり。3戦ぶりの白星で4位に浮上した。

 ゴールラッシュでJ2ホーム100勝目を鮮やかに飾った。幕開けは前半40分。直後にCKゴール前へ上がったクロスをGK神山がミスキャッチ。前線に残っていた石井が素早くこぼれ球に反応し、相手2人の間を射抜くシュートを豪快にねじ込んだ。「入ってよかった。無我夢中だった」。今季3点目はシーズン自己最多記録を更新。右のまぶたを負傷し、約15針をぬいながらも出場したセンターバックの相棒・前田の分まで奮起した。

 ハーフタイムに打ち上がった花火とともに山形の攻撃はさらに加速。後半5分、左サイドでFW中島のパスを受けた永田が中央へ折り返す。FW山崎が相手を引き付け、中盤から走り込んだ秋葉が左足で合わせて追加点を挙げた。「(永田)亮太が頑張ってくれたので」とパサーを称賛。石井同様、6点目はプロ生活11年で最多となった。

 勢いは止まらない。同13分、中島が今度は右サイドの深い位置からマイナス方向へパス。フリーで受けた船山が「冷静に決められた」とゴール左隅を狙い澄まし、ミドルシュートをたたき込んだ。前日14日には練習を見学しに来た長男と触れ合い「イクメン」ぶりを発揮。この日は強烈なゴールで父親の威厳を示した。

 今季はいまだ連敗知らず。6試合ぶりの複数得点で大勝で、この日駆けつけた今季最多1万1275人のサポーターに最高のプレゼントを届けた。【湯浅知彦】