<J1:鹿島2-1磐田>◇第21節◇11日◇カシマ

 磐田はアウェー鹿島戦でFW前田遼一(30)が開始直後に先制点を挙げた。歴代3位タイとなるJ1通算124ゴール目だったが逆転負けを喫した。

 磐田が誇る代表ホットラインで3戦ぶりに先手を取った。前半3分、DF駒野-MF山田とつなぎ右サイドを崩すと、再びボールを受けた駒野のクロスをFW前田が頭で合わせた。鹿島GK曽ケ端が1歩も反応できないドンピシャヘッドで先制。前田は同ゴールでJ1通算124得点目となり、元大分FWウェズレイが持つ歴代3位の記録に並んだ。

 前田は「相手が強いチームだけれど、最初からアグレッシブにいく」。同点とされて迎えた同35分、駒野が蹴った左FKを相手GKがキャッチミスしゴールに吸い込まれた。しかし、直前の反則を取られてノーゴール。これには前田も黙っていない。執拗(しつよう)に主審に抗議した。結果的に判定は覆らず、警告を受けたが、チームの絶対的エースとして負けられない気持ちを前面に出し、仲間を鼓舞した。

 ハーフタイムに森下監督は「レフェリングに惑わされず、自分たちの力で勝とう」と送り出した。後半は引いて守る相手を圧倒。同22分には駒野が直接FKからゴールを脅かす。2分後にはMF松浦の突破から好機をつくった。交代枠3人は全て攻撃的選手を投入した。しかし、ゴールは遠い。前節川崎F戦同様、チャンスを逃し続けてピンチを招いた。同31分、左サイドを崩されて痛恨の失点。後半は主導権を握ったが、手痛い逆転負けを喫した。リーグ戦3戦未勝利でアウェー4連敗。踏ん張りどころだ。【神谷亮磨】