1番で“定イチ”をつかむ!

 J2札幌は1月31日、札幌市内の屋内施設で約2時間の練習を行った。GK曵地裕哉(22)は、札幌の背番号1として、09年佐藤以来4シーズンぶりの開幕スタメン奪取を目標に掲げた。史上初の道産子1番。5年目の今季は正守護神の座をつかみ、一気にブレークを狙う。

 支えてくれた先輩との約束がある。前日30日、先代1番で岐阜に移籍したGK高木貴から電話があった。「元気でやっているか、と。一緒に試合に出て勝負しましょうと、約束したばっかりなんです」。11年11月に左膝の手術を受けてリハビリで苦しむ間、自宅に招かれ勇気づけてくれた恩人だった。願いがかなって、今季から継承するGK背番。今度はレギュラーを勝ち取って、直接対決を挑む。

 1番の呪縛を解き放つ。札幌の正守護神として、リーグ戦の半分以上出場したGKは06年の林以降、6シーズン出ていない。「僕がそういうジンクスを打開したい。課題は気持ちの部分。公式戦の経験がないところを、どう克服するか。より強い気持ちでやっていかないと」。

 GK李は左アキレスけん断裂のため、5月まで戦列復帰できない。開幕切符はベテラン杉山、新人阿波加との争いになる。パウロンと並ぶチーム最長身192センチの体格を生かし、貴重な1枠をゲットする。【永野高輔】