白星スタートのカギは、裏への飛び出しとセットプレーだ!

 J2山形は宮崎キャンプ11日目の2月28日、3月3日の開幕戦の相手愛媛を想定した練習を行った。昨季途中から期限付き移籍していたMF伊東俊(25)と、10年から3シーズン在籍した笹原義巳GKコーチ(38)が古巣の特徴を伝授。4年ぶりの開幕戦勝利へ準備は整った。

 「クセはわかっていますよ」。2人が口をそろえたのは、愛媛の守備陣だ。昨季から監督やコーチ、選手も大きく変わっているとはいえ、DFの顔ぶれはほぼ同じ。伊東は「足を動かして、DF陣のギャップを狙いたい」。笹原コーチも「後ろはスピードに不安がある」と見解は一致している。この日の実戦形式の練習では長短のパスをDFラインの背後に出し、ゴール前へ迫るイメージを高めた。

 もう1つのポイントは高さだ。GK秋元、かつて山形に在籍したDF小原、園田はいずれも180センチ前後。山形には身長でも上回るヘディング自慢がそろい、笹原コーチは「セットプレーはチャンス」と語る。昨季の対戦でもMF宮阪のCKからDF石井が頭で決めており、得点につながる可能性は高い。

 愛媛は過去5年の開幕はすべてホームで4勝1敗とめっぽう強い。伊東は「先手を取らせないで、全員で勝ち点3を取りに行く」。J1復帰を果たすためにも、初戦からつまずくわけにはいかない。【鹿野雄太】