横浜MF中村俊輔(34)がアウェーの名古屋戦で、直接FK得点のJ1新記録に挑む。G大阪MF遠藤と並び歴代最多タイの通算16得点で、大きな勲章まであと1本。横浜市内で調整した10日も、居残り練習で何度も左足を振り抜いた。

 昨年10月以降、神懸かったようにFKが決まる。天皇杯・横浜FC戦ではプロ初の2発。直後には、今回と同じ豊田スタジアムでGK楢崎からゴールを奪った。

 先月27日甲府戦まで7発で、FKを決めれば4勝2分け。中村は「去年は名古屋に引き分けたから、勝てば1歩前進だね」。今回も勝利に貢献する一撃を、お見舞いするつもりだ。

 軸足の右足首痛に耐えながらの毎日だ。練習ではFKを蹴らない日も多い。昨年と違う調整法も好調の一因かもしれない。開幕戦前日は強風でFK練習ができなかったが、湘南戦ではしっかりと決めている。「明日は雨だね」と中村。天候もものともしない代名詞のFKに、表情は自信に満ちていた。【由本裕貴】