<J1:広島5-1甲府>◇第12節◇18日◇Eスタ

 昨季得点王の広島FW佐藤寿人(31)が7シーズンぶり4度目のハットトリックを達成した。チームは甲府に5-1と快勝した。1点を追う前半5分、佐藤は主将らしく「流れを変えたかった」と放った弾丸シュートはクロスバーを直撃しながらもゴールし、1得点目。後半30分、PKを奪ったMF石原のキッカー依頼に、応えて2得点目。同37分には「これまでの経験のおかげ」と絶妙なゴール左前の位置取りでMF青山のパスを決めてハットトリックを達成させた。

 06年9月30日の川崎F戦(等々力)以来のハットトリックに「チームメートやサポーターのおかげ。うれしい」と声を弾ませた。これでJ1通算126得点。広島の元同僚、FWウェズレイの同124得点を抜き、横浜FWマルキーニョスと並ぶ4位タイに浮上した。

 「もっと先にはレジェンドがある。上を目指したい」。尊敬する昨季引退したFW中山(通算157得点)、横浜FCのFW三浦(同139得点)の持つ記録を強く意識してきた。これで今季9得点目。Jリーグ史上初の10年連続2ケタ得点にも王手をかけた。森保監督も「もっと多くゴールして成長してほしい」とエール。「伝説の男」と呼ばれるまで力の限り走り続けるつもりだ。【菊川光一】