<J1:清水0-2浦和>◇第22節◇24日◇エコパ

 浦和MF宇賀神友弥(25)が2点に絡む活躍で、チームを快勝に導いた。縦横無尽に走り回り、終了の笛を聞くとピッチにしゃがみ込んだ。息を整え、インタビューを受ける。1人で浴びるサポーターからの声援が心にしみた。前半7分、左サイドから右足でクロスを上げMF柏木の先制点をアシスト。同27分には持ち場の左サイドを離れFWの位置まで飛び出す。シュートはDFに防がれたが、こぼれ球をFW興梠が押し込んだ。宇賀神は「1点目はニアに(原口)元気が走り込んでて遠いサイドの(柏木)陽介が見えた。2点目は、動き直したら那須さんからボールが来た。自分で決められないのが悔しい」と苦笑いした。

 7月31日、この日と同じエコパでの磐田戦。後半14分に交代を命じられた。けがを除けば今季最短での交代。試合後は「これ以下はない出来」とうつむいた。自宅でVTRを見て、またへこんだ。自分のやるべきことを冷静に整理し直し、浮上のきっかけとした。

 今週のミーティング。分析映像を見終えた後、ペトロビッチ監督に言われた。「全員が動きの質を高めよう。特にウガ」。ミーティング後、チームスタッフからは「お前は期待されてていいな」といじられた。宇賀神も、監督の言葉は期待の裏返しと分かっていた。エコパで失った自信をエコパで取り戻した。

 「自信を持ってやれれば今日くらいは出来る」。宇賀神の自信が、優勝を狙う浦和の活力となる。【高橋悟史】