J1昇格に王手をかけた神戸が、元日本代表候補の大分FW森島康仁(26)の獲得に乗り出していることが29日、分かった。次節11月3日に本拠地で開催される3位京都との直接対決に勝てば1年でのJ1復帰が決まるため、昇格決定後に正式オファーを出す方向。J1定着へ、来季のエース候補として、デカモリシの愛称で親しまれる大型FWに白羽の矢を立てた。

 森島にとって、神戸は生まれ故郷でもある。小学時代はマンチェスターUのMF香川と同じ神戸NKサッカークラブに所属。滝川二高に在籍した高校時代までを過ごした。森島は今季、チーム最多7得点を記録。J2降格が決まった大分からも残留要請を受けているもようだが、実家のある神戸から正式オファーが届けば、移籍を決断する可能性は高い。

 J2首位を走る神戸は今年夏には、6月までG大阪に在籍し爆発的な得点力を誇ったFWレアンドロ(28=アルサッド)の獲得に乗り出しながらも破談になった。森島に加え、来季に向けても再びレアンドロの獲得を検討中。補強が順調に進めば豪華攻撃陣でJ1の舞台に戻ることになる。日本シリーズを戦うプロ野球楽天のように、神戸が一気にJリーグの頂点を狙うため、大型補強に乗り出す。

 ◆森島康仁(もりしま・やすひと)1987年(昭62)9月18日、神戸市生まれ。神戸NKサッカークラブからC大阪U-15(中学世代)、滝川二高に在籍。06年に香川、柿谷らとともにC大阪入りした。各世代の日本代表に選出され、06年アジアユースで準優勝に貢献、翌07年のU-20W杯でも3戦2発と活躍。08年途中に大分に移籍。岡田体制時の08年に日本代表に選出されたが、国際Aマッチの出場はない。今年1月に結婚し、今月18日に第1子となる長女が誕生した。186センチ、80キロ。