今季限りの現役引退を発表したJ2岐阜の元日本代表MF服部年宏(40)が、古巣・磐田のフロントに入ることが28日、濃厚になった。既にクラブ幹部からオファーを受けており、早ければ年内に正式決定する見通しだ。

 引退会見の際「将来的には強化のことをやっていくのも1つの道かと思っている」と明かしていた。配属先は未定だが、自身が培った幅広い人脈を生かせる強化部が、最有力の候補に挙がっているという。

 磐田は10日の鳥栖戦に敗れ、初のJ2降格が決定した。08年に16位でJ2との入れ替え戦の末、J1残留を決めたことを機に、原点回帰をテーマに掲げ黄金期復活を目指した。身内人事から脱却した強化を進めたものの、チームは昨季12位。今季は降格という事態に陥った。

 J2からはい上がるために、再び黄金期を担った豊富な人材に目を向け、長期的な視野での再建を目指している。その中で、黄金期を知る服部のフロント入りをオファー。1年でのJ1復帰を目指し、来季の体制づくりに動き始めている。

 ◆服部年宏(はっとり・としひろ)1973年(昭48)9月23日、静岡市清水区(旧清水市)生まれ。東海大一高-東海大。大学2年で中退し、94年に磐田入り。98年フランス、02年日韓大会の両W杯に参加。07年から東京V、10年から鳥取、12年から岐阜。178センチ、73キロ。