J2札幌のU-21代表MF荒野拓馬(20)が今日15日、鳥栖スタジアムでのJ1鳥栖と練習試合(45分4本)に先発出場する。13日の山形戦はボランチで先発も、攻撃の起点をつくれず、1列前のサイドハーフでの出場が濃厚。今季は1月30日の琉球大戦で1得点も、それ以降は無得点と結果が出ていない。まず財前恵一監督(45)に決定力の高さをアピールし、激戦区サイドハーフの定位置を固めにいく。

 “1発解答”で自身初の開幕先発を射止める。鳥栖戦に向け荒野は「前の選手として点を取るところを意識してプレーしたい」と話した。開幕前の実戦は、22日の仙台戦を含め残り2試合。財前監督も鳥栖戦は「何人かは試すが、ある程度、固めるところは固める」と、開幕を想定したメンバーも部分的に選ぶ方針だ。荒野は9日の熊本、13日の山形戦ともに主力級が出た1本目に出場。ライバルのヘナン、古田が負傷離脱中だけに、初のJ1戦で結果を出せば、おのずと磐田との開幕戦切符が近づいてくる。

 昨季は、熊本合宿中に左足底痛を発症し開幕を棒に振った。「ケガには気をつけないと。ここからもっとアピールをしたい」。U-21代表手倉森監督と約束した「点の取れるMF」となって、J1昇格への勢いを呼び込む。【永野高輔】