宮崎キャンプ中のJ2山形は19日、同市内でC大阪と45分2本の練習試合を行った。山形は3-1でJ1チームとの今春キャンプ初対決を制した。先発9選手が今季初めて90分間ゲームを経験する中、この日28歳の誕生日を迎えたFW万代宏樹がバースデーゴールを決め、1トップの務めを果たした。

 山形のストライカー万代が、自らの誕生日を白星で飾った。2本目の37分、MFディエゴのセンターライン付近からの縦パスに反応。飛び出してきた相手GKと交錯したが、倒れることなく、空中シュートをループ気味にゴールに運んだ。今春キャンプでチーム首位の2試合連続3点目。同12分過ぎにも相手反則を誘い、ディエゴの勝ち越しPKに結びつけた万代は「ディエゴがパスを出してサポートもしてくれるのでやりやすい」と新外国人MFとの連係のよさを口にした。

 今春キャンプ3勝1分けの負けなし。2次キャンプから取り組んできた4-2-3-1システムが機能した。2列目左のFW山崎も開始3分、ディエゴの右CKからのこぼれ球を先制ゴールに結びつけた。石崎監督は「(万代は)足元のボールに対してミスもあったが、最後は勇気のあるプレー。(山崎は)チームに勢いがつくゴール。先頭に立ってチームを引っ張ってくれている」と評価した。

 石崎監督はキャンプ3試合目(熊本戦)まで45分単位でメンバー交代してきたが、この日初めて90分間を見据えて選手起用。「J1相手に体力と自分たちの形を試した。イージーミスも多く、後半は運動量が落ちた。(相手エースの)フォルランも柿谷もおらんからね」と主力を欠く相手からの勝利をクールに分析した。

 今日20日のホンダロックSC戦では、この日出場しなかった選手の90分間起用を試す。チームリーダー山崎は「まだトレーニングの段階。開幕まで修正してもっと高めていきたい」とチーム力アップを誓った。【佐々木雄高】