J2札幌の財前恵一監督(45)が23日、攻撃陣立て直し3カ条を掲げた。現在6位で、失点数こそリーグ2位の5と健闘も、攻撃は8試合8得点で同14位に低迷。相手ミス絡みの得点を除き、流れから崩して奪った得点は2と少なく、26日の次節アウェー岡山戦に向け、てこ入れポイントを挙げた。

 まず「パスを出して終わらないこと」。5日松本戦の都倉、20日群馬戦の前田の得点ともに、1本のパスに相手DFの対応ミスが絡んで生まれた。しっかり崩すまでに至っておらず「1発で終わっている。2、3人目の動きが少ない」と、J1昇格を目指すために連動性を高めていく。

 2つ目に「前田が持ったときの追い越す動きを増やす」。11番が仕掛けた際、周囲の動きだしが少なく孤立した場面もあった。推進力を増すため、起点に入ったときの他選手の動き方に、共通認識を植え付ける。

 3つ目は「パスのタイミングを早く」。群馬戦はチーム全体につなぐ意識が強く「止めて、見てからの縦パスは狙われる」と指摘した。エース内村復帰は最短で5月6日の熊本戦。不在の3戦で上位に離されないよう、ピンポイントでメスを入れていく。【永野高輔】