タイトル奪取への戦いが始まる。仙台は明日12日、天皇杯2回戦で奈良クラブをホームに迎え撃つ。相手は関西サッカーリーグ1部所属とはいえ、1回戦でJ3福島を3-1で撃破。10日の練習では、5日のプレシーズンマッチ新潟戦で3失点した守備面を再確認した。渡辺晋監督(40)は「新潟戦の映像を見せて、攻撃の裏側にあるリスク管理を徹底した」。基盤となる堅守の復活へ、準備に抜かりはない。

 一発勝負のトーナメント戦では、先制点が勝敗を大きく左右する。奈良クラブも1回戦で開始5分に先手を奪って勢いに乗り、J3相手に番狂わせを演じた。この日の紅白戦で主力組のセンターバックに入った角田は「全体のバランスやコーチングも必要だけど、とにかく1対1で負けないこと」と気を引き締めた。

 リーグ再開前の予行演習とは考えていない。監督は「目標はタイトル。手を緩めることなく、たたきのめしたい」。角田も「最後(決勝)までやるつもりなんでね。勝つために無失点に抑えたい」と言った。12月13日に横浜で悲願を達成するため、初戦から全力でぶつかる。【鹿野雄太】