日本代表候補の新潟FW川又堅碁(24)が、名古屋へ移籍することが11日、分かった。一両日中に発表される。複数のJリーグ関係者によると、電撃退団の可能性が浮上してから横浜、東京、名古屋、清水がオファー。直前になって清水が手を引き、FWカカウと合意したC大阪が手を挙げた。J2複数クラブも獲得に乗り出していたが、最終的にJ1の4クラブと、この日までに直接交渉を行い決断に至ったようだ。

 Jだけでなく海外移籍も視野に入れていた。しかしJリーグは今月15日、欧州主要リーグは8月末までが移籍市場の期限。国内移籍を諦め、すでに新シーズンに向けて始動している海外クラブからのオファーを待つ選択肢もあったが、8月中にまとまらなければ残留するしか道はなくなる。戦力として必要としてくれるJクラブへの移籍が現実的で、その方向で話を進めていた。

 その中で、名古屋はいち早く川又サイドへの接触を試み、誠意を伝えていた。現在16位と、J2降格圏で苦しむ元J王者の救世主として期待する名古屋に対し、川又も心を動かされたと思われる。新潟ではリーグ再開後、5戦連続ベンチ外と実戦から遠ざかっていたが、昨季は23得点を決めてザックジャパンでも招集歴のある逸材だ。しかもまだ24歳。新天地で輝けばアギーレジャパン入りも十分に見えてくる。早ければ次節G大阪戦(16日、万博)での再デビューが待っている。