<J2:水戸0-1山形>◇第30節◇7日◇Ksスタ

 J2山形はアウェーで水戸を下し、11勝9分け10敗の勝ち点42で10位に浮上した。後半33分、DF石川竜也(34)が決勝ゴールを決めて逃げ切った。FWディエゴ(30)が試合直前、急きょ登録から外れるアクシデントをはねのけ、プレーオフ生き残りに望みをつないだ。

 山形が、1巡目ホームで引き分けた水戸に競り勝った。後半33分、敵陣ゴール右からのスローインを林が頭で落とし、中央でフランクがシュート。相手GKがはじいたこぼれ球にDF石川が反応した。今季2ゴール目の石川は、そのまま山形サポーター応援席に直行。ガッツポーズで喜びを分かち合った。

 非常事態を乗り越えた。4日の紅白戦で左太ももを痛め、出場が危ぶまれていたFWディエゴが強行出場する予定だった。だが、直前のウオーミングアップ中に悪化。急きょ、登録変更し、FW万代宏樹(28)が23戦ぶりに先発した。

 万代を1トップにした4-2-3-1システム。前半はパス精度を欠き、逆に両サイド突破から再三、ゴール前を脅かされた。だが同30分過ぎのシステム変更が奏功した。石崎監督は4バックから、就任後初めて3-4-3の3バックに変更。ウイングバックになった石川と小林が攻撃基点にもなり、攻守の厚みが増した。

 プレーオフ圏6位大分との勝ち点は3差に縮まった。チームは天皇杯4回戦鳥栖戦(10日)と次節愛媛戦(14日)を控える。ともに中3日のアウェーで、山形との往復を強いられる。石崎監督は「1つ1つの試合を強い気持ちで戦い、次につながる結果を出したい」と最低目標のプレーオフ進出をクリアするつもりだ。【佐々木雄高】