<J2:札幌1-1磐田>◇最終節◇23日◇札幌ド

 3位死守を狙っていたJ2磐田はアウェーで札幌に引き分け、4位でJ1昇格プレーオフ(PO)進出が決まった。名波浩監督(41)は0-1で迎えた最後の10分、秘策のパワープレーを仕掛け勝利への執念を見せた。采配が的中し同点に追いつくも勝利を逃し、指揮官は「勝ち点1は正直、とりこぼした感の方が強い」と悔しがった。

 3位ならPOは決勝のみで、引き分け以上で昇格できた。4位進出のため、昇格へは準決勝、決勝を経る厳しい道のりになる。名波監督は「2試合勝ちにいくゲームをしないといけない。例年上位が食われている。戦い方は難しいとは思うが、ゆっくり考えます」。今季、チームは1度も逆転勝利がなく、勝ちきるメンタルもカギになる。ただ、指揮官は39節千葉戦、今節と、途中出場の選手が結果を出し逆転の雰囲気を出したことを挙げ「そこはいい部分として取っておいて、逆転できる力をつけたい」と闘志を口にした。

 準決勝が冷え込みの厳しい山形ではなくホームになったことは好材料だ。MF松井大輔(33)は「連敗したままPOに行くのと、引き分けで行くのとでは気持ちも違う。そこはポジティブにとらえたい」と話し「POは勝ちにいかないと負ける。自分としてもどんどん、攻めていければ」と30日の準決勝を見据えた。【岩田千代巳】