これが自分だったら、恥ずかしくて翌日から街を歩けないかもしれない。

 23日(日本時間24日)に行われたブラジル杯準々決勝第1戦・フルミネンセ-グレミオ戦でのこと。試合開始直前にグレミオの選手たちがピッチ上で円陣を組んでいた。

 その中で1人だけ地面に片膝をついていたのがMFドウグラス(33)。そしてカメラは逃さなかった。同MFのパンツからしたたり落ちる黄色がかった液体を。

 そう、ドウグラスは仲間に囲まれた円の中心で、おもらし(というか普通に放尿)してしまったのだ。しかも試合会場は、あの「聖地」マラカナンスタジアムだ。

 同MFは12年12月にコリンチャンスの一員としてクラブW杯を戦うために来日。準決勝のアルアハリ(エジプト)戦では決勝点をアシストした。

 チェルシー(イングランド)との決勝戦こそ出場機会がなかったが、コリンチャンス2度目の世界一に大きく貢献した。

 そんな有名ベテラン選手がやってしまった。というかベテランで肝が据わっているので確信犯的におしっこしたというべきか。ドウグラスの表情には恥ずかしさのかけらもなかった。

 なぜ試合前にトイレに行かなかったかは謎だが、ピッチ上での様子を、複数の海外電子メディアが映像つきで報じている。

 米ニューヨーク・デーリーニューズ紙(電子版)は「(おしっこは)ほとんど完全犯罪だった。だが彼はゴール前では照準が定まらなかった。そのため試合は0-0で引き分けに終わった」とからかった。

 さすがにJリーグではこんなことは起こらないだろうが、世界は広い、サッカーの世界では何でも起こり得るということをあらためて思い知った出来事だった。

 【千葉修宏】(ニッカンスポーツ・コム/サッカーコラム「海外サッカーよもやま話」)