いよいよ日本時間7日午前4時から欧州選手権準決勝・ポルトガル-ウェールズ戦が行われる。

 ウェールズの予想外の快進撃に、これまでも関係者からはうれしい悲鳴が上がっていた。

 DFテイラーは準々決勝進出が決まると「これで(同じ日に行われる)ビヨンセのコンサートに行けなくなったよ」とニヤリ。

 そして、その準々決勝のベルギー戦に勝ったことで、さらなる苦悩にさいなまれることになったのがDFクリス・ガンターの両親ジェラルドさんとサラさんだ。

 実はガンターの兄マークさんは準決勝の翌日にメキシコで挙式する予定。物理的にガンターは出席できないため、スカイプを使って祝福のメッセージを送るという。

 問題は両親だ。英ミラー紙(電子版)によると、両親までもが兄の挙式よりも弟が出場するユーロ応援を選んだのだという。

 ガンターは「母はどちらに出席するか決める時、ちょっと動揺して、それが家庭内の大混乱を引き起こした。もし僕らが決勝進出なんてしたら、その時までにアニキは離婚していたりして」などと冗談ながら、とんでもないことを話している。

 一方、両親に見捨てられた形となり、一見かわいそうなマークさんだが、実は自業自得なのではとも思えてくる。どんなにウェールズの前評判が低くても、弟が出場する大会中に挙式の予定を入れてしまったのだから。

 もちろんマークさんは日ごろからウェールズを熱狂的に応援しており、今大会もここまでは弟クリスのために大声で声援を送り続けてきた。ただ、ちょっとだけ弟のチームの力を侮っていたということか。

 【千葉修宏】(ニッカンスポーツ・コム/サッカーコラム「海外サッカーよもやま話」)