試合前に気持ちを高め、90分間の戦いを終えた後にはさまざまな感情が入り乱れる-。ロッカールームとは、きっとそんな場所ではないだろうか。

 スポーツビルト誌の電子版が4日、ブンデスリーガ各クラブの内部者しか知りえないこの“禁断の場所”について、秘密を明かしている。

 同誌によると、首位を走るBミュンヘンのトレーニング場に隣接するクラブハウスでは、選手や監督をはじめ、関係者全員がブンデスリーガ史上初となるリーグ5連覇へモチベーションを高めるために、過去4シーズンにおける優勝セレモニーの写真を飾っているという。その他では、試合後のスタジアムで選手が食べるビュッフェには、すしやエビなど豪華な食事が振る舞われるそうだ。

 ライプツィヒでは、練習場のロッカールームにビリヤード台が設けられており、その練習場はスタジアムの隣にあるため、ホームゲーム開催前にビリヤードで息抜きをすることも可能。また、ドルトムントの本拠地ジグナル・イドゥナ・パークの選手控室には、現役時代にドルトムントのストライカーとして活躍し、現在スタジアムアナウンサーを務めるノーベルト・ディッケルの座席も確保されているという。

 スポーツビルト誌が列挙した、その他クラブのスタジアム、もしくは練習場のロッカールームの特徴は下記の通りとなっている。みなさんも豆知識として蓄えておいてはいかがだろうか。

<ホッフェンハイム>

 練習場のロッカーは、選手の全席が壁4面に面しているため、ユリアン・ナーゲルスマン監督が全員の顔を見ながら話をするのが不可能。そのためミーティングを行う際には、会議室を利用している。

<フランクフルト>

 ロッカールームの状態は、ニコ・コバチ監督が苦言を呈するほど古い。またスペイン語圏出身選手が増加したため、スペイン語を話すステファノ・ゲッデ氏が通訳として帯同している。

<ヘルタ>

 練習場の選手控室は、ラウンジも併設され、広さ600平方メートル。本格的なDJ機器も用意されており、それを操るのはたいていミッチェル・バイザー。彼が流す音楽はR&Bかソウルミュージック。

<ケルン>

 練習場の控室がある建物は、1950年代に建てられたもの。ロッカールームは地下にあるため日光は入らず、しかもかなり狭い。ただし、現在同クラブは新しいトレーニング施設の建設を考えており、ケルン市に申請中。

<レバークーゼン>

 スタジアムのロッカーには、「分析を分かりやすく行いたい」というロガー・シュミット監督の意向により、画面の対角線が1.75mある大型タッチスクリーンパネルが設置された。

<フライブルク>

 練習場ロッカールーム脇から階段を上ると、バスケットボールとサッカーテニスがプレー可能な体育館がある。

<シャルケ>

 CS放送「Sky」が流れるTVがある。またレオン・ゴレツカが誕生日にもらったダーツも、最近になって設置された。

<ボルシアMG>

 試合に勝利した後に限り、チームのDJ役であるイブラヒマ・トラオレが、音楽を流すことができる。

<マインツ>

 結束を強めるため、冬季中断期間にチームで行った雪山登山の写真が飾られている。

<アウクスブルク>

 伝統的なボードゲーム、バックギャモンが2台置かれ、また卓球台もある。

<ブレーメン>

 ロッカールームにはコーヒーメーカーが置かれ、エスプレッソ、カプチーノ、ラテマキアートが選べる。またその隣には、クラブハウスの洗濯場がある。

<ウォルフスブルク>

 本拠地フォルクスワーゲン・アレーナには小さな礼拝堂があり、控室の隣に設けられている。信心深いクリスチャンであるルイス・グスタボなどは、試合前によく訪れている。

<ハンブルガーSV>

 ラウンジ、サウナ、筋トレ用ルームがあり、選手らは試合前にもルームランナー、バイクマシンなどを使用して、体を温めている。

<インゴルシュタット>

 ロッカーからピッチへの通路には「シャンツァー(インゴルシュタットの愛称)の心臓は、みんなの力で脈を打っている!」というモットーが書かれている。

<ダルムシュタット>

 試合翌日の朝食は、控室で選手全員が集まって食べる。試合でゴールを決めた選手、もしくは退場した選手が、パンを持ってくる役目を担うとのこと。