ポルトガルが延長戦の末、開催国のフランスを1-0で下し初の欧州王者に輝いた。

 90分を終わり0-0で決着が付かず、迎えた延長後半4分、バイタルエリアでMFモウチーニョ(モナコ)からのパスを受けた交代出場のFWエデル(リール)が、ドリブルからグラウンダーの右足シュートをゴール左に突き刺し、これが決勝点となった。

 前半25分にエースFWロナルドを負傷で失ったポルトガルだが、見事に04年大会の決勝でギリシャに敗れた雪辱を果たし、初のビッグタイトルを手にした。

 前半25分にペイエのハードタックルを受け、自ら交代のサインを出して涙をかくすように両手で顔をおおって担架でピッチを去ったロナルドは「試合の最初で不幸にも負傷した。しかし、チームメートは走り、戦い、自分の役割を果たした。ポルトガルが負けるなんて誰も思わなかった」とベンチから鼓舞し続け、試合後は優勝トロフィーを手に満面の笑みを見せた。

 ポルトガルはハンガリー、アイスランド、オーストリアと同組の1次リーグで勝利を挙げられず、3引き分けの勝ち点3でF組3位で決勝トーナメントに進出。1回戦は延長戦でクロアチアを1-0で下し、準々決勝は1-1からのPK戦でポーランドを退けた。準決勝では今大会で快進撃を続けてきたウェールズに2-0で快勝し、04年の地元開催の大会以来の決勝進出を決めていた。

 6ゴールを挙げたフランスFWグリーズマン(Aマドリード)が得点王。次回大会は20年、欧州各国の13都市で開催される。