ヘーレンフェインに所属する日本代表MF小林祐希(24)は、リーグ戦11試合目の出場で移籍後初ゴールを決めた。

 2-1の前半45分、FWザネリのシュートが左ポストに当たったはね返りを、1人だけゴール前に走り込み、左足で押し込んだ。

 悲願の初ゴールも小林は「自分的にはもう…。ゴールが無かったらどんな1日になっていたか。最悪ですよ。自分では一番よくなかった」とコメント。完璧を求める小林らしく、試合中のミスをしっかり反省した。

 また、監督から試合の2日前にトップ下でプレーを言い渡されていたが、試合当日にボランチでの起用を知らされ、プレーで迷いが生じたという。試合後に「自分で翻訳(ソフト)を使いながら手紙でも書いて、監督に渡そうかな」。慣れないオランダ語でも納得するまで積極的に監督と意思疎通をすることを明かした。

 小林の一問一答は以下の通り

 -初ゴールおめでとうございます

 それはよかったですけれど…。

 -リーグ戦で初ゴールを取ったという意味は

 (試合2日前に)かなり(監督から)「前(前線に)に行け」と言われたので。だけど、今日の試合前に「(前に行かずに)バランスをとってくれ」と急に言われた。正直、プレーに迷いがありました。自分的には全然面白くなかったです。

 -1失点目は前にプレスをかけに行って、中盤にスペースを与えていた

 あそこは(ボールが)出たらそっちに行かなきゃいけないから、そのままセンターバックが(ボールを持っている選手に)付きに来ればよかった。そこは言うけれど、今日は常に迷いがありながらプレーしていた。

 前に、前にというのは迷いがなかったけれど。あと、どこのポジションでボールを受けるとか、自分の感覚を大事にするのが一番かなと。試合終了間際ぐらいに思いましたけれど。

 -それほど迷いを持ちながらプレーしているようには見えなかったが

 そう、見えました?

 -周りのオランダ人も「小林、良いじゃん」と

 けど、ミスがめっちゃ多かったし、自分的にはもう…。ゴールが無かったら、どんな1日になってたか、ホントに。最悪ですよ。一番良くなかったと自分では思ってます。

 -DFから小林選手にボールが出て、ターンしてFWに供給する。小林選手が絡むことで、DF→MF→FWと手数が少なくボールを前へ運べる

 自分が良いパスを出した時に限って、次のやつがミスするという、もどかしさはあったけれど。俺ももっと全体を落ち着かせないといけなかった。全然納得できない。

 昨日からずっと迷いがありながら、どうしようかと考えながら今日はやっていたから。まあ、考えてないときが一番良いんで、考えすぎると自分の意思で動いてないというか。それは俺にとって良くないというか。

 -1度、自分の意思で「ボランチをする」と心に決めたのに、周りから「前へ行け」となった

 そうそう。ボランチ宣言したにもかかわらず、「お前はもっと10番(トップ下)のところでもっとプレーしろ」となって、今日になって急に「ダブルボランチにするから、バランス取ってくれ」と。まあ、まあ、まあ、勝ってないから、そう言いたい気持ちもわかるんだけど。

 スタッフが何かしゃべるその気持ちはわかるんだけど。明日オフになっちゃったから、それは週明けにでも自分で翻訳(ソフト)を使いながら手紙でも書いて、監督に渡そうかな。

 -セントラルMFとして全部やれということですかね

 全部やれ、だね。攻撃も守備も全部やれと。でも戻ってないと超文句言われるし、前へ行かないと超文句言われるし、要するに全部(やれと)。でも金(移籍金)かけて取ってるから。俺、助っ人だし。それ言われるのは当然なんでね。全部やれと、やりますよ。出来る限り。

 でも、今日はいつもより前に行って忙しいゲームになったけれど、意外と90分持った。ポジティブなことを言えば、どんな悪い試合でも代えられない。監督は信頼してくれてるから、俺も監督を信頼して頑張ろうと。