<欧州リーグ:インテルミラノ2-2ルビン>◇1次リーグH組◇20日◇ミラノ

 日本代表DFが見せたストライカーばりの一撃だった。格下のルビンを相手に1-2で迎えた後半ロスタイム。インテルミラノDF長友佑都はドリブルで中盤を上がり、右前方にパスを送ると、そのままゴール前へ。右からのクロスをボレーで左隅にたたき込み、敗戦の瀬戸際にあったチームを救った。

 「時間もなかったので、中に入ってゴールを狙おうと思った。しっかり当ててコントロールできて良かった」と右手を突き上げて喜んだ。

 ホームで初戦を迎えながらチームはぴりっとしなかった。前半17分にあっさり失点。一度は追い付きながら、後半39分にベネズエラ代表FWロンドンの個人技に両センターバックが振り回されて勝ち越しを許した。苦しみ抜いただけに「負けなくて良かった」と本音が漏れた。

 インテルは2009~10年シーズンに欧州チャンピオンズリーグを制してから当時エースだったエトーらが抜け、苦戦が続く。主力の高齢化が進むチームで、26歳の長友の存在感は増している。「まだまだ自分に満足できていない。これを継続していかないと。努力してファンの心をずっとつかめるように」と名門クラブを支える強い自覚を口にした。