<欧州CL:(5)ユベントス1-1アルトメディア(1)>◇26日◇予備戦3回戦◇ブラチスラバ

 ユベントスが敵地でアルトメディア(スロバキア)と1-1で引き分け、2戦合計5-1で3季ぶりの本戦進出を決めた。2年前の不正事件でセリエBから再出発した名門が、チーム最年長のMFパベル・ネドベド(35)に引っ張られ、欧州最高峰の舞台に舞い戻った。(波平千種通信員)

 ネドベドの姿が、ユベントスの「思い」を表していた。前半25分に絶妙のクロスでアマウリの同点弾をアシスト。30日に36歳を迎えるベテランは、その後も衰えを知らぬプレーでチームを引っ張った。後半25分に途中交代を命じられると、ピッチ脇のペットボトルを蹴り上げ、怒りをあらわにした。この時点で2戦合計で4点のリード。が、そんなことは関係なかった。

 怒りの収まらぬ闘将は、ロッカールームに引き下がることなく、ベンチに居座った。そして試合終了の笛に、ようやく険しい表情が緩んだ。ラニエリ監督は「最後までピッチで戦っていたかったんだろう」と思いやった。3季ぶりの本戦切符。昨季限りで退団が濃厚だったネドベドがクラブに残留したのも「もう1度欧州チャンピオンズリーグ(CL)を戦いたい」という理由からだった。

 同じ志を持つデルピエロが明かす。「僕らはこの2年間、CLのテレビを見て苦しんだ。苦しんだからこそ、CLの先まで行かなければならない」。06年に発覚した不正事件でリーグ優勝を取り消され、セリエBに降格。意気消沈したチームを鼓舞し続け、引っ張ったのがネドベドだった。

 06年4月5日の欧州CL準々決勝でアーセナルに敗れてから874日。紆余(うよ)曲折を経て、闘将率いるユベントスが13季ぶりの欧州制覇に向けて走りだした。