元浦和FWエメルソン(29)が、カタール協会から偽証の罪で立件されていることが分かった。同選手はブラジルユース代表歴を隠し、カタールの市民権を取得して代表入り。3月26日のW杯アジア3次予選イラク戦では10番を背負い、チームの2-0勝利にも貢献した。しかし、6月にイラク側が「規定違反」として国際サッカー連盟(FIFA)へ提訴。カタール協会も独自調査を開始し、出生証明書を改ざんした事実などが明らかになった。

 スポーツ仲裁裁判所(CAS)は9月29日にFIFA裁定を支持し、W杯アジア3次予選カタール戦は無効と主張するイラクの訴えを却下した。FIFA関係者は「今回はカタールの問題でなく、規定を破った選手個人の責任を問うもの。選手は既にカタール協会から代表での権利をはく奪され、偽証で立件されている」と説明。エメルソンは市民権をはく奪される可能性が出てきた。(春日洋平通信員)