<コンフェデ杯:南アフリカ2-0ニュージーランド>◇17日◇1次リーグA組◇南アフリカ・ルステンブルク

 地元の南アフリカがニュージーランドを2-0と下し、大会初勝利を挙げた。FWバーナード・パーカー(23=レッドスター)が前半21分、後半7分に連続ゴールし、チームは1勝1分けの勝ち点4でA組2位に浮上した。

 2試合連続無失点で1勝1分けの開催国・南アフリカの立役者は198センチの長身センターバックのブース(32)だ。ブースはチーム唯一の白人選手で、アパルトヘイト(人種隔離)の暗い歴史を持つ同国で、人種融合の象徴としても注目されている。

 父親がサッカーのアマチュア選手だったこともあり、ブースは白人が一般的に選ぶラグビーに背を向けた。少年時代は人種が違えば同じチームでプレーできなかったが、アパルトヘイト撤廃後は「プロになってから15年間で人種差別を実感するような出来事は一切ない」と言い切る。

 06年に結婚した元ミス南アのソニアさんは黒人だ。大部分を黒人が占める代表サポーターからも人気抜群で、ボールに触る度に「ブーッ」との声援を浴びる。「ブーイングと勘違いされるけど、僕の名前を呼んでくれているだけ。肌の色にかかわらず選手に愛着を持てるサッカーは、人種融合を訴えたマンデラ元大統領の理想像だ」と誇りに思っている。

 [2009年6月19日8時38分

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