【バルセロナ(スペイン)27日=塩畑大輔、山本孔一通信員】エスパニョールMF中村俊輔(31)が、30日のスペインリーグ開幕戦ビルバオ戦に向け、FK特訓を敢行した。完全非公開練習の合間に、約20分間にわたり得意の左足キックを繰り返した。「非公開でちょうどいいと思った」。サポーターも報道陣もいない静かなピッチで、集中して感触を確かめた。

 久々の“特打ち”だった。まとまった直接FK練習は、今月1日のリバプール戦の前日練習以来26日ぶり。代表でもクラブでも、常に居残りでFK練習をしてきた中村にとっては、異例のブランクとなった。チームの練習スタイルに慣れたり、同僚に溶け込むために、自分のペースで練習する時間を極力減らそうという考えからだった。

 合流から約2カ月。チームにも慣れ、仲間とも打ち解けた。開幕戦まで3日というタイミングも、FK練習解禁にはぴったりだった。「セルティックの時とはボールがまったく違う」と中村は言う。ナイキ社製のスペイン1部公式ボールは表面が滑らかで、中村の“持ち球”である鋭いカーブを描くFKには、あまり適していない。代わりに球速をアップさせた。スライダー系のFKを磨いている。

 完成まで「もう少し」と中村は手応えを強調した。開幕はアウェー戦で、守勢に回ってチャンスの数が限られる可能性もある。中村の「スペイン特注FK」が、エスパニョールの開幕白星のカギになる。

 [2009年8月28日9時14分

 紙面から]ソーシャルブックマーク