<セリエA:リボルノ1-0カターニャ>◇13日◇カターニャ

 ブーイングはオレにしてくれ-。日本代表FW森本貴幸(21)が所属するカターニャはリボルノに敗れ、最下位に転落した。先発した森本は無得点のまま後半14分に途中交代。9月27日のローマ戦を最後に2カ月半もゴールから見放されて、落胆は隠せなかった。「ブーイングするなら自分にしてくれ」と自虐的に話すなど、来年のW杯南アフリカ大会で活躍が期待される男が、チーム不振の責任を背負い込んで、もがいている。

 試合後のミックスゾーンで、無得点に終わった悔しさが、せきを切ったように口からあふれ出た。

 森本

 全部、自分の責任だと思って、やっている。チーム自体はいいプレーをして、点を取れば勝っていたので、全部、自分のせいだと思っています。自分が決めていれば、こういうゲームにならなかった。勝たないといけなかった。またシュートミスしてチームが負けるのが、それが悔しい。

 その表情は硬く、敗戦の責任をすべて背負うかのように話した。降格圏から抜け出すため、ホームで負けは許されなかった。前線で攻撃の起点となっている半面、シュートは前半40分に放った1本だけ。同12分には縦パスから絶好機を迎えながらシュートまで持ち込めなかった。9月27日のローマ戦を最後に2カ月半もリーグ戦の得点はない。W杯イヤーへ弾みをつけるはずのシーズンで泥沼にはまってしまった。

 ミハイロビッチ新監督の就任初戦。森本を1トップに配し、2列目に3人のMFを並べた。前日会見で指揮官は「(森本の)守備の仕事は少なくなり、攻撃の時は(前線に)1人残されることはないだろう」と説明した。森本はエースとしてゴールに集中できる特権を与えられながら、期待に応えられなかった。そんなふがいなさからか、ベンチに下がると終始、頭を下げて落胆の色を隠さなかった。

 地元メディアの取材にイタリア語で「サポーターに、ブーイングするなら自分にしてくれ、と言いたい」と切り出した。クラブ側は1月の移籍市場で、イタリア国内でプレーするFWの獲得を明言しているが、森本も「FWが点を取ってないから、FWを獲得するのは普通のこと」と自嘲(じちょう)気味に話した。欧州の名門クラブが注目する岡田ジャパンの「切り札」が、袋小路に迷い込んだ。(猪野真美子通信員)

 [2009年12月15日8時33分

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