2014年W杯ブラジル大会アジア3次予選で9月2日に日本代表と戦う北朝鮮代表FW鄭大世(27=ボーフム)が29日、チームとは別便で成田空港に到着した。日本にとって最も警戒が必要なストライカーは「(日本戦が)楽しみで楽しみで、飛行機の中でも眠れませんでした」と心境を語った。

 やるべきことのイメージはできている。「最後は個の力しかない」。屈強なフィジカルを武器にするゴールハンターは「相手を背負ってどれだけ自分が勝負できるか。一騎当千の気持ちで(日本守備陣を)突破します」と闘志を口にした。

 日本代表はW杯南アフリカ大会以降は負けなし。10日の韓国戦でも歴史的圧勝をおさめアジアで優位に立っている。「決定力不足と言われたのがまるでうそのよう。確かに強い。ただ練習で勝っているチームが本番に弱いということもありますから」。付け入る隙はあると踏んでいる。

 昨年まで川崎Fでプレーし、W杯終了後にドイツに渡った。「献身的なプレーなど学ぶものはたくさんあった」。北朝鮮を2大会連続W杯に導くため、持てる力をすべてぶつける。【松田秀彦】