ブンデスリーガの強豪Bミュンヘンに期限付き移籍しているMF宇佐美貴史(19)が、今夏に保有権を持つG大阪に復帰する可能性が高まった。Bミュンヘン側から2日までに、完全移籍で買い取る権利を行使しないという連絡がG大阪側に入った。昨年7月の移籍後はリーグ戦出場1試合のみ。将来性を高く評価されながら、ベンチ入りすら難しい状況が続いていた。

 一時は出場機会を求めて、同じドイツのニュルンベルクに移籍する案もあったが、具体的な交渉には進まなかった。本人は欧州でのプレーを望んでいるという。しかし海外で実績のない宇佐美の獲得に動くクラブは少ない。今後、出番を得られるようなクラブが見つかったとしても、2億円超の移籍金がネックになる。

 G大阪の山本浩靖強化本部長は「ガンバで(やりたい)と思ってくれたらありがたい」と発言。今夏にはU-23(23歳以下)日本代表としてロンドン五輪を控える。G大阪側は戦力として期待。五輪に万全を期すためにも、5月の最終戦終了後、古巣復帰の道を探る。