[ 2014年2月14日21時11分 ]

 フィギュアスケートでロシア代表の31歳、エフゲニー・プルシェンコが男子の試合直前になって棄権したことについて、ロシア国内では意見が真っ二つに分かれ、政界をも巻き込んだ論争となっている。

 国営テレビは14日、過去の五輪での活躍をファンからの感謝のコメントとともに繰り返し放送した。代表に選んだロシア連盟を批判する自由民主党のジリノフスキー党首の声も紹介した。

 ロシアは男子の出場枠を1つしか獲得できなかった。昨年12月のロシア選手権を18歳のマキシム・コフトゥンが制したが、2006年トリノ五輪金メダルのプルシェンコが異例のテストを経て代表に決まった。

 ムトコ・スポーツ相は「(棄権の)ほかに選択肢はなかった。彼がロシアのフィギュアスケートに果たした貢献に感謝するだけだ」と表明した。

 短文投稿サイトのツイッターには「歴史をつくったロシアの英雄」「健康の方が重要」などとプルシェンコを擁護する市民の意見が書き込まれた。

 交流サイト「フコンタクテ」の投票では、コフトゥンを代表に選ぶべきだったとの声がほぼ半数を占め「高額チケットが燃え尽きてしまった」と落胆する声も相次いだ。