陸上男子短距離の山県亮太(26=セイコー)が16日、米フロリダ州のIMGアカデミーでの短期合宿から帰国した。

大のプロ野球広島ファンである山県は、丸佳浩外野手(29)の巨人移籍について水を向けられ「仕方ないですね」とぽつり言った。

広島は江藤智、金本知憲、新井貴浩ら主力が流出し続けた歴史がある。そして15年連続Bクラスなどファンの間で暗黒時代と語り継がれる経験もした。修道高時代まで広島市で生まれ、育った山県は「昔のわんぱく野球少年だった頃の自分だったら、許せなかったと思う。ショックを受けていたと思う」。

ただ、自身もトップアスリートとなり、多くの交流を持つようになった中で環境を変える大切さもよく分かる。「競技に深く携わるようになってきてから、これは仕方ないことだと思うようになりました」と語った。

2年連続MVPなどセリーグ3連覇の原動力となった丸の流出は痛手。ただ今は西川龍馬内野手(24)や坂倉将吾捕手(20)ら穴を埋めてくれそうな若手も育っている。山県は「4連覇をして欲しい。カープは強いと信じている」と期待した。

広島の実家にある人形には子どもの頃「さちお」と名付けた。もちろん永久欠番である「3」を背負った鉄人・衣笠祥雄氏(享年71)が名前の由来だ。今年の福井国体でも「カープ坊や」がプリントされたパンツを履いて、験担ぎした男は当然、加藤拓也投手(23)の登録名が結婚により「矢崎拓也」と変更になったこともニュースでチェック済みだった。