豊田自動織機の長谷川重夫監督(48)が教え子に“完敗”した。兵庫・須磨学園では全国高校駅伝2度優勝を果たし、今季から社会人の指導者に就任。18日に行われる全日本実業団対抗女子駅伝(宮城)でも高校時代の教え子でもある小林祐梨子(23)を2区(3・9キロ)で起用するなど、整った戦力で優勝候補の呼び声が高い。

 17日に仙台サンプラザで行われた開会式でも「ズルズルいくことはない」と自信を見せていた。その時、ライバルの第一生命で最長3区(10・9キロ)を任された須磨学園出身の勝又美咲(25)の姿が。「複雑ですけど、彼女にどう重圧をかけるかですね」とニヤリとしてあいさつを待ち構えた指揮官だが…教え子は恩師に気付かず、小走りに通り過ぎて行ってしまった。“昨日の恩師は今日の敵”とばかりに肩すかしを食らい「無視されましたけどね」と苦笑していた。