<第85回箱根駅伝>◇3日◇復路◇箱根-東京(5区間109・9キロ)

 駒大は連覇はおろか、前年王者として途中棄権を除けば史上初めてシード落ちの屈辱を味わった。往路で15位と大きく出遅れ、目標を10位以内のシード権確保に下方修正して臨んだ復路だったが、7区の我妻(4年)が「駒大はいつも先頭で走るので、下位の走り方が分からなかった。精神的にも重圧があって悪循環になった」と振り返るなど復路は7位。8区の高林(3年)が区間賞の快走で盛り返したが、最後まで波に乗れず、総合13位で終えた。

 就任1年目(96年)の12位以降は6度の総合優勝など黄金時代を築いてきた大八木監督は「惨敗です」と口にした。2区の宇賀地と並ぶ3年生の2枚看板だった深津が11月下旬に座骨神経痛を発症し、直前まで強行出場を模索したが、全治1カ月の故障は回復せず欠場。昨年の優勝メンバーから5人が卒業した穴も埋めきれなかった。

 来年も低迷することは王者のプライドが許さない。大八木監督は「後ろを走るとヤジがきついね(笑い)。来年は予選会も入って日程がきつくなる。原点に返るしかない。明日(4日)から練習します」と前を向いた。箱根での屈辱は箱根でしか取り返せない。【広重竜太郎】