<F1:オーストラリアGP>◇決勝◇27日◇アルバートパーク・サーキット◇1周5・303キロ

 史上最年少で昨季の年間総合王者に輝いたセバスチャン・フェテル(23=ドイツ)が、圧倒的な強さでポールトゥウイン。東日本大震災で被災した日本を応援する気持ちを表すため、ヘルメットに日の丸をつけて臨んだ23歳は「全て思い通りにいった」と、余裕の表情で振り返った。

 これまで3度のオーストラリアGPでは、入賞したことすらなかったものの、相性の悪さは関係なかった。次々とマシンを周回遅れにして、独走を続けた。

 ここまでの強さを見せつけられると、最終戦まで王者の行方が分からなかった昨年と違い、今季はフェテルが突っ走りそうな予感が漂う。精神的にも成長し続ける王者は「シーズンは長い。次のレースに集中して、一歩一歩進んでいく」と気を引き締めた。