リオデジャネイロ五輪金メダルの高橋礼華(26)松友美佐紀(24=ともに日本ユニシス)組は福島由紀(23)広田彩花(22=ともに再春館製薬所)組を2-1で下し、2年連続5度目の優勝に王手をかけた。

 最後は五輪の奇跡の逆転劇をほうふつさせた。1-1で迎えた第3ゲーム。相手ペアの粘りもあり、16-17とリードを許す。だが、ここからが金メダリストの真骨頂。松友の連続得点で逆転する。勢いを取り戻すと、高橋が3連続得点でとどめを刺す。16-19から逆転した五輪決勝同様、5連続得点で逆転して勝負を決めた。

 世界ランク1位の五輪金メダリスト。目標は昨年に続く優勝より、2週間後に迫る世界最高峰スーパーシリーズ・ファイナル(14日開幕、ドバイ)制覇への「準備」となる。接戦になり、劣勢になっても、その考えは変わらない。勝負より理想のスマッシュラインを求め、試している。高橋は「(リードされても)しんどいとか、やばいと思ったことはない。ミスしても打ちたいラインに打つ」と話した。

 連覇に王手をかけてもタイトルへの欲はない。松友は「タイトルより(スーパーシリーズ)ファイナルに向けて自分たちのやりたいことができればいい」と、世界への課題を考えながら決勝に臨み、その中で勝利をつかむ決意だ。