テニスの全仏オープンに出場した森上亜希子(ミキハウス)が意図的に試合に負けた可能性があるとして、大会責任者から調査を受けたことが1日、わかった。国際テニス連盟(ITF)の広報は「調査中。説明できることはない」と話し、詳細を発表していない。

 対象となったのは中村藍子(ニッケ)と組んで出場し台湾ペアに0-6、1-6で敗れた5月30日の女子ダブルス1回戦。勝ち残れば、中村は北京五輪出場権獲得を目指してエントリーした2日からのツアー下部大会に出場できなかった。ITFはこの点が影響したのではないかとみている。

 森上が、ある日本のナショナルチームのコーチから試合前に「あまり勝ってほしくないんだよね」と言われ怒ったと、一部で報道されたことが調査に踏み切るきっかけとなったらしい。

 既に帰国している森上は1日夕(日本時間2日未明)に電話取材に対し「言われたのは中村選手のコーチではなく別のコーチ。すべての事情をわかった上で出場を決め、2人とも全力を尽くした。試合前に言うべきことではないという怒りだった」と説明した。