<競泳:日本実業団大会山梨県予選会(短水路)>◇14日◇山梨・甲府

 現役復帰を決断した00年シドニー五輪競泳女子代表の萩原智子(29=山梨学院大職)が約5年ぶりに公式戦に出場した。50、100メートルの自由形2種目に臨んだ。午前中の100メートルは好スタートを切り、後半こそ疲労で失速したが自己記録に0秒54差の54秒49。午後の50メートルも0秒3差の25秒58だった。プールのスタート付近の深さが通常よりも約50センチ浅く、波も大きいなど好記録には難しい条件だったが、健在ぶりを証明した。「5年前は気持ち良く水泳から離れましたが、この5年でいろんな人と出会い、競泳からは離れていたけど、水泳からは気持ちは離れていなかった。また(競技と)向き合うきっかけを、水泳教室などで会った子どもたちが与えてくれた。30歳を前にして、もう1度チャレンジしたかった」と現役復帰決断への心境を明かした。今年は国体を目指し、大会出場を重ね、来年の日本選手権、そして12年ロンドン五輪を視野に入れている。