国際オリンピック委員会(IOC)のジャック・ロゲ会長は24日、来春の理事会で日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恒和会長(63)を新しいIOC委員の候補者として提案することを明言し、ロンドン五輪開催時に開かれる総会で「委員に選ばれるだろう」と見通しを語った。

 竹田氏は4月の理事会で新委員候補から漏れたため、現在の猪谷千春委員と岡野俊一郎委員が80歳の定年制による今年末の退任後は、初代の故嘉納治五郎氏から103年続いた日本人委員の歴史が途絶えることになる。就任が決まれば日本からの13人目のIOC委員となり、明治天皇の孫で父の故恒徳氏に次いで親子2代で委員となる。

 ロゲ会長は竹田氏が今年の候補者から漏れた理由を「委員が出たことがない国が123もある。2人いる国に3人目の委員を加えることは難しい」と説明。「竹田氏は素晴らしい人物だ。(日本人委員不在は)6カ月あまりの短い期間になる」と話した。ロゲ会長は、猪谷、岡野両委員は退任後に名誉委員に就くことも明らかにした。